相続税申告書の書き方

相続税について、申告書の提出義務のある方が税理士に依頼される割合は、他の税目に比べるとかなり高い割合となっています。
これは、日頃あまり馴染みがなく何から始めたらよいか分からないことに加え、財産の評価が難しい、相続税額の計算方法が複雑であるなどの理由があるものと考えられます。
そうは言っても、税理士に依頼をするとなると税理士報酬を負担しなければならないこと、また、時間に余裕があるので自分で勉強して申告書を作成してみたいと考えている方もみえると思います。
そのような方のため、相続税申告書の書き方について簡単に説明します。

 

一般的な相続税申告書の作成の流れ

生命保険金や死亡退職金の金額を記載(第9表・第10表)
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相続財産の明細(土地・家屋・有価証券・現金預貯金・その他の財産など)を記載(第11表の付表1〜4)
小規模宅地の特例を適用する場合には、これらの事項を記入(第11・11の2表の付表1)
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相続税がかかる財産の合計表を記載(第11表)
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債務や葬式費用を記載(第13表)
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贈与加算の必要な場合は対象財産を記載(第14表)
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相続財産の種類別、相続人別に価額合計表を記載(第15表)
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各相続人の取得する財産価額や債務等の金額を記載(第1表)
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相続税の総額を計算(第2表)
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相続人に配偶者がいる場合には、配偶者の税額軽減額の計算(第5表)
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相続人ごとに算出税額を計算し、相続税を記載(第1表)

 

国税庁ホームページには、【相続税の申告書の記載例(令和6年分用)】が掲載されていますので、参考にしてください。

 

国税庁ホームページ【相続税申告書様式(令和6年分用)】はこちら

 

国税庁ホームページ【財産評価関係の各評価明細書様式】はこちら

 

なお、国税庁ホームページには、「相続税の申告書の記載例」を織り込んだ「相続税の申告のしかた」が掲載されています。全ページで125ページ(令和6年分用)とかなりのボリュームとなっています。
相続税申告書をご自分で書きたいと考えている方は、税務署の窓口で「相続税の申告のしかた」(冊子)と相続税申告書様式を入手されるとよいでしょう。

 

ただし、ご自分で作成できそうかどうかは、早めに判断されることをお勧めします。
相続税申告書一式を作成するには、かなりの日数を要します。
やはり自分では無理となった時、税理士に依頼をすることになると思いますが、申告期限までに余裕がない場合には引き受ける相続専門税理士を探すことが困難になる、場合によっては通常の税理士報酬に比べて高い報酬となってしまうなどの問題も出てきます。

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